2026年02月12日
スマートフォンやクラウドアプリが当たり前になった昨今、あえて「アナログ」でスケジュール管理をする人が多くいます。
「手帳に書くなんて非効率では?」と思うかもしれません。しかし実際には、手書きだからこそ得られる“記憶への定着”や“思考の整理”、“集中力の維持”といったメリットがあります。通知に邪魔されず、自分のペースで予定と向き合える時間は、忙しい毎日の中で意外なほど大きな価値を持っています。
一方で、デジタルの利便性も捨てがたいものです。では、これからのスケジュール管理における最適解は何なのでしょうか。
本記事では、なぜ今アナログが見直されているのかという理由から、具体的な手帳・ノートの活用方法、効率的な書き方、さらにデジタルアプリとの併用テクニックまでをわかりやすく解説します。
「仕事をもっとスムーズに進めたい」「頭の中を整理したい」と感じている方は、ぜひ参考にしてください。
参考:【手帳に関する意識調査】スケジュール管理、手帳派が29.3%でトップ手帳は“感情記録”、デジタルは“情報管理”で使い分け

DX化(デジタトランスフォーメーション)やAIの活用が叫ばれる現代において、あえて「手書きの手帳」に戻るビジネスパーソンが増えています。
Googleカレンダーやタスク管理アプリは確かに便利です。しかし、デジタルツールだけで管理することに「なんとなく不安」や「しっくりこない感覚」を抱いている方も多いのではないでしょうか。
実は、アナログでの管理には、デジタルでは代替できない脳科学的・心理学的な合理性があります。なぜ今、手書きが見直されているのか。その3つの大きなメリットを解説します。
手書きでスケジュール管理をするメリット1つ目は、「脳の記憶に残りやすいため」です。
「あれ、あの会議いつだっけ?」と何度もアプリを開き直した経験はありませんか? デジタル入力は便利ですが、記憶に残りにくいという側面があります。
一方で手書きには脳のRAS(網様体賦活系)という機能を刺激する効果があります。
これらを同時に処理することで、脳は「これは重要な情報である」と認識し、RASのフィルターを通して記憶の深層に定着させます。キーボードやフリック入力といった単調な動作に比べ、文字を手で書くという行為は脳に強い負荷(良い刺激)を与えるため、「書くこと=忘れないこと」に直結します。
参考:The Neuroscience Behind Writing: Handwriting vs. Typing—Who Wins the Battle?
手書きでスケジュール管理をするメリット2つ目は、「全体像を把握しやすい点」です。
スマホのスケジュールアプリの最大の弱点は、「画面サイズ」という物理的な制約です。
スマホでは「今日」や「明日」の予定は詳細に見えますが、数週間先までの流れや、月全体のバランスを直感的に掴むのは困難です。対して、手帳(特にマンスリーやウィークリーのバーチカルタイプ)は、開いた瞬間に時間の「面積」として予定を捉えることができます。
この「パッと見で全体を俯瞰できる一覧性」があれば、スケジュールの視認性が高くなり、結果として効率化に繋がります。
手書きでスケジュール管理をするメリット3つ目は、「集中力を保てる点」です。
現代人にとって最も深刻な問題の一つが「デジタル脱線」です。
ただ翌日の予定を確認しようとスマホを開いたけなのに、LINEの通知や新着メール、SNSのアイコンが目に入り、気づけば関係のない情報をチェックしていた経験は誰にでもあるはずです。
アナログ手帳には、当然ながら通知機能はありません。
常にオンラインで繋がり続けている現代だからこそ、「オフラインで自分と向き合う時間」を強制的に作れるアナログ手帳は、精神的な余裕と集中力を取り戻すための最良のツールと言えるでしょう。

「手書きが良いのは分かったけれど、何を使えばいいか分からない」という方へ。アナログ管理にはいくつかの「型」があります。自分の職種や性格に合わないツールを選んでしまうと、結局続かずに終わってしまいます。
ここでは、代表的な3つのスタイルと、それぞれの「適正」について解説します。
市販の手帳はフォーマット(レイアウト)選びが重要です。手帳の中でも、さらに3タイプに分けることができ、それぞれに特徴があります。以下に、代表的な3タイプを紹介します。
「手帳の枠に書くのが窮屈」「日によって書きたい量が違う」という方には、普通の大学ノートや方眼ノートを使った「バレットジャーナル」という手法がおすすめです。
本来は凝ったイラストなどを描くこともありますが、ビジネスマンには「簡易版(ラピッドロギング)」が適しています。ルールは簡単で、行頭に「キー(Key)」と呼ばれる記号をつけて箇条書きにするだけです。
【ビジネスで使える「キー」の例】
この記号さえ決めておけば、真っ白なノートが最強のタスク管理ツールに変わります。「昨日のページに残っている ・ を今日のページに > して書き写す」という作業自体が、タスクの棚卸しを表します。
外回りがなく、一日中デスクに向かっている職種(経理、総務、開発職など)の場合、そもそも「手帳を開く・閉じる」という動作自体が手間に感じることがあります。
そんな「開きっぱなし」が前提の方には、視界強制型のツールがおすすめです。代表的なものは、卓上カレンダーやブロックメモ・ふせんなどです。
大切なのは、「高機能な手帳」を持つことではなく、「自分の仕事の流れを止めないツール」を選ぶことです。まずは100円ショップのノートやメモ帳からでも、自分に合うスタイルを試してみましょう。

ツールを手に入れたら、次は「どう書くか」が重要です。ただ予定を埋めるだけでは、手帳は単なる「記録帳」で終わってしまいます。
アナログの力を最大限に引き出し、仕事を爆速で進めるための3つの書き方ルールを紹介します。
多くの人がやってしまいがちなのが、予定(時間)だけを書いて満足してしまうパターンです。しかし、予定とは「その場にいること」ではなく「成果を出すこと」がゴールです。NG例は以下の通りです。
このように、予定の横に「付随するアクション(To Do)」をセットで書き込みます。 こうすることで、「会議の直前になって資料がない!」と焦るリスクを回避でき、会議の質そのものも向上します。チェックボックス(□)を添えておき、終わった瞬間に塗りつぶすと、快感が生まれ習慣化しやすくなります。
書くのが面倒な場合は、記号を使ったりひらがなを使うと楽になります。独自の記号を開発したりすると愛着がわき、スケジュール管理が楽しくなるのでおすすめです。
例えば、上記の13:00 企画会議(□資料5部印刷 / □先週の議事録確認)の場合、以下のように書くとよいでしょう。

「何がどこに書いてあるか分からない」状態を防ぐため、視覚的なルールを決めましょう。ポイントは「凝りすぎないこと」。ルールが複雑すぎると、ペンを替えるのが面倒になり、長続きしません。
「終わらなかったら書き直すのが面倒」というアナログの弱点を逆手に取って、「→(移動)」を書き込むストレスが、「今日中に終わらせよう」という心地よいプレッシャーになります。
スケジュール管理を「思いついたとき」にやるのではなく、仕事始めと終わりに脳を起動・終了させるためのルーティン化します。朝と夜に5分ずつ記入する時間を設けると効果的です。

「スマホのカレンダーは便利だが、手書きの良さも捨てがたい」「両方使うと管理が複雑になりそうで不安」……そんな悩みを抱えていませんか?
実は、スケジュール管理においてデジタルとアナログは対立するものではなく、補完し合う関係にあります。
それぞれの「得意分野」を活かしたハイブリッドな運用もおすすめです。ここでは、その具体的なテクニックを解説します。
併用のコツは、情報によってツールを使い分けることです。デジタルは、共有が必要なタスクや、リマンダー機能を活かし、絶対に忘れたくない予定を入れます。
対して、アナログの手帳では、記憶に残りやすいことを活かし、今日やることを書きます。
デジタルの役割
リマインダー(通知): 予定を忘れても、通知で教えてくれる安心感はデジタルならでは。「会議の10分前」や「移動開始時間」に通知を設定することで、頭から会議の予定などを忘れても、通知があるので安心。会議のことを忘れていい分、他のタスクに集中できる。
チーム共有: 他人と日程調整が必要な仕事の予定は、リアルタイムで共有できるデジタル一択です。
アナログ(手帳など)の役割
アナログ手帳は、「集中するため」そして「予定のイメージをつかむため」に使います。
スケジュール管理ツールを併用する場合、「スマホと手帳の両方に同じことを書くのが面倒」となることが多いです。
この場合は、「すべての予定を転記しない」というルールを徹底すると、転記の手間を軽減できます。
スマホからのデータを転記する際は、デジタルのカレンダーに入っている予定をすべて手帳に写す必要はありません。
おすすめは、「今日やるタスク」だけを書き写すという運用法です。
このように割り切ることで、転記の手間を最小限に抑えることができます。
手帳でスケジュール管理をする上で文房具をうまく取り入れれば、楽しくスケジュール管理ができて続けやすいです。
テンプレートを活用できる「ふせん」
手帳を書く時間を短縮(時短)し、情報を整理しやすくするためには、「一から書かない」工夫が有効です。そこで活躍するのが、機能的なふせんやスタンプです。
また、ペンにもこだわると楽しくスケジュール管理ができます。おすすめは、シャーペンではなくボールペンです。
ボールペンの方がスラスラ書けるて気持ちよく続けやすい他、文字も消えにくいといったメリットがあります。
また、ペンの色も重要です。青いペンは集中力が高まりやすかったり、暖色のペンは目立つが集中力が切れやすかったりと、色により違いがあるので、こだわってみるのも面白いです。
参考:ペンの色で学習効果が変わる! 暗記に向いているのは何色?

手帳のスケジュール管理を続けるためのポイントをいくつか紹介します。
ポイントは、綺麗に書こうとしない、道具にこだわる、完了したタスクを豪快に消すの3点です。それぞれ解説します。
スケジュール管理を続けられるポイント1つ目は、綺麗に書こうとしないことです。
予定を丁寧に書きすぎて、書き間違いでやる気を失ったり、書くのが面倒になってしまいます。アナログの価値は「綺麗さ」ではなく、その時の思考が残っていることにあります。
後から見返したときに、その筆跡の乱れから「この日は忙しかったんだな」と思い返せるのもアナログの醍醐味です。清書しようと思わず、ありのままを書き留めましょう。
特に完璧主義の人は陥りやすいので注意しましょう。
スケジュール管理を続けられるポイント2つ目は、道具こだわることです。
デジタルデバイスにはないアナログの魅力は、「タクタイル(触感)」にあります。道具に愛着を持てば、継続へのモチベーションに直結します。
紙の絶妙な凹凸、インクが紙に染み込んでいく感覚。自分が「これだ!」と思える書き味のペンと、触り心地の良い紙を選ぶことで、手帳を開くこと自体が楽しみになります。
スケジュール管理を続けられるポイント3つ目は、完了したタスクは豪快に塗りつぶすことです。
タスクが終わったとき、小さなチェックを入れるだけで済ませず、 ペンで豪快に塗りつぶすと良いです。小さなストレス解消にもなる上、達成感が出やすく、スケジュール管理を続けやすくなるでしょう。

今回は、手帳を使ったアナログなスケジュール管理方法のメリットについて解説しました。
手帳でのスケジュール管理は、記憶に残りやすかったり、通知で集中力が途切れずらいといったメリットがあります。
また、手帳の管理は自分の好きなようにカスタマイズできるのが特徴で、こだわると楽しくなり、スケジュール管理を続けやすくなります。
スケジュール管理が続かないと思う方も、手帳を使えばスケジュール管理が続けられるかもしれないので、ぜひ試してみてください。
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