【Excel】業務のスケジュール管理表の作り方-画像付きで解説

2024年09月04日

この記事は、Excelでスケジュール管理をしたいけれども、関数などの難しいことはわからないという方に書いています。ビジネスの場ではスケジュール管理を適切に行うことで、業務を効率化し、労働時間やストレスを減少させるといった観点から重要です。

そこで今回は、Excelでスケジュール管理表を作る方法を画像付きで説明します。できるだけ細かく説明するので、ぜひ最後までご一読ください。

スケジュール管理の重要性

まずは、スケジュール管理の重要性を確認しましょう。スケジュール管理を行うことで、いくつかのメリットがあります。いずれの内容も業務の効率化の他、社員の方の心身の健康にもメリットがあります。具体的に見ていきましょう。

メリット① 労働時間の減少

スケジュール管理によるメリット1つ目は、「労働時間の減少」です。

Excelを用いたスケジュール管理をすることで、タスクの優先順位や進捗状況を一目で把握できます。それにより、時間の無駄を削減することができます。

特にシフト管理や部署ごとのスケジュール管理では、重複する作業や無駄な待ち時間をなくすことで、効率的な業務配分が可能になります。

これにより、企業全体の生産性が向上し、全体的な労働時間が短縮されます。

メリット② ストレスの軽減

スケジュール管理によるメリット2つ目は、「ストレスの軽減」です。

スケジュール管理を適切に行うことで、日々の業務が体系的に整理され、不確実性や混乱が減少します。

これにより、社員の方は何をいつ行うべきかを明確に理解し、焦燥感やプレッシャーが軽減されます。

特に個人のタスク管理においては、タスクを細分化し、具体的な期限を設定することで、達成感を感じやすくなります。これにより、仕事に対するモチベーションが向上し、精神的な負担も軽くなるでしょう。

ストレスの軽減は、労働者の健康維持にも寄与し、ひいては企業の健全な運営にもつながります。

メリット③ 業務忘れの減少

スケジュール管理によるメリット3つ目は、「業務忘れの減少」です。

スケジュール管理をすることで、全てのタスクや予定が一元管理され、見落としが少なくなります。

特に部署ごとのスケジュール管理では、チーム全体の予定を共有しやすくなり、重要なミーティングや締め切りを忘れるリスクが低減します。

また、リマインダー機能やアラートを活用することで、直前になって慌てることもなくなります。こうしたプロセスにより、業務の抜け漏れが防止され、ミスの少ない業務遂行が可能となります。

ここまで、スケジュール管理のメリットについて見てきました。冒頭でも述べた通り、Excelでスケジュール管理をするためには、自身でスケジュール管理表を作成することが効果的です。そこで以下では、基本的なスケジュール管理表の作り方を紹介します。

しかし、スケジュール管理表といっても、シフト管理のように複数人のスケジュール管理をするものや、個人のタスク管理表のようなものまで多様なものがあります。

そのため、まずは複数人用のスケジュール管理表の作り方を確認しましょう。

(複数人用)スケジュール管理表の作り方

以下ではシフト管理などの、複数人のスケジュール管理ができるものの作り方を紹介します。

手順① 時間軸を作成

まず初めに、横軸に時間を記入します。手順②で作成する人物軸よりも時間軸の方が長い場合、時間軸を横軸に設定した方が、PCなどの横に長いデバイスで確認がしやすいです。

手順② 人物軸を作成

次に、縦軸に人物軸を記入します。後に人数が増減することも考え、余裕をもって下を空けておくと良いでしょう。 

手順③ (必要なら)カスタマイズをする

最後に必要であれば、労働時間を計算するセルを作成するなどして、カスタマイズをします。Excelの便利な関数や機能の例は、記事後半で紹介するのでご確認ください。

以上、複数人でのスケジュール管理表の作り方でした。次章では、個人用のタスク管理表の作り方を紹介します。

(個人用)タスク管理表の作り方

今度は、タスク管理などの個人用のスケジュール管理表の作り方の手順を紹介します。

①完了状況、タスク名などの欄を作成する

まず初めに完了状況、タスク名を記入する欄などを作成します。必要に応じて「残り日数」、「期限」、「重要度」などの欄を追加し、自身にあったものを作成してください。

②(必要であれば)関数などでカスタマイズする

関数などを用いてカスタマイズすることで、より便利なタスク管理表を作成できます。

例えば、タスクの残り日数を表示させるために、期限の日程からTODAY関数を用いて残り日数を表示させることであったり、並び替え機能を用いてタスクの残り日数順に並び替えるなどの機能です。

ここまでは、Excelでのスケジュール管理表の作成方法を紹介してきました。次章では、テンプレートの作成に便利な機能や関数を紹介します。

テンプレート作成で便利な機能

便利な機能を使いこなすことで、さらに自分にあった設定にすることができます。具体的に見ていきましょう。

便利な機能① 行や列を固定する

先頭の行や列(1行目やA列など)を固定し、常に画面に表示させることで、視認性を上げることができます。

手順

①表示タブをクリック

②先頭行(列)の固定をクリック

先頭以外の行、列を固定する際は、固定したい行と列の左上のセルを選択した上で、ウィンドウの枠の固定をクリックします。

便利な機能② 並び替え機能

数字の昇順、あるいは降順に並び替えることで、数字の大きさに応じて並び替えることができます。

並び替え機能を活用することでタスクの優先度順に並び替えることが可能になります。

手順

①ホームタブを選択

②並び替えたい列の一部を選択

③「並び替えとフィルター」をクリック

⑤選択したセルに表示されるプルダウンの中から、昇順あるいは降順をクリックし並び替える

他のやり方として、並び替えたいセルの範囲を選択し、データタブにある「フィルター」をクリックすることでも、並び替えのプルダウンが選択可能です。

便利な機能③ 日付の表示形式を変える

日付の表示方法を7/30や7月30日のように変更できます。

手順

①表示を変更したいセルを選択

②プルダウンから「その他の番号書式」を選択

③表示したい形式を選択し、「OK」をクリックする

便利な機能④ 条件付きで色分けをする

数字が一定以下あるいは上回ったときに、色をつけて目立たせることができます。

これにより、タスクの残り期限が残り数日になったときに目立たせることが可能になり、タスク忘れを減らすことができます。

手順

①ホームタブをクリック

②条件を適用させる範囲のセルを選択

③「条件付き書式」をクリック

④「セルの強調表示ツール」を選択

⑤規定の値より小さい(大きい)のうち、使用したい方をクリック

⑥色分けの基準になる数値を下図の⑥の箇所に入力

色分けの色を変更する場合、「書式」のプルダウンから「ユーザー設定の書式…」をクリックします。その後「塗りつぶし」タブ内の「背景色」のプルダウンをクリックし、好きな色を選択できます。

便利な機能⑤ プルダウンを作成する

プルダウンを作成することで、入力を選択しから選べるようになります。

プルダウンの作成により、人などの名前の入力が簡単になり、効率的なスケジュール管理ができます。

手順

①プルダウンの選択肢に使うセルを作成し選択

②プルダウンを表示させたいセルを選択

③データタブから「入力規則」をクリック

④設定タブにある「すべての値」と書かれたプルダウンをクリック

⑤プルダウンから「リスト」を選択する

⑥「元の値」の箇所に、①で作成したセルを選択して入力

⑦「OK」をクリック

以上、テンプレートの作成に便利な関数でした。次章では、テンプレートの作成に便利な関数を紹介します。

テンプレート作成で便利な関数

関数を使うことで手間のかかるものを自動化できます。具体的に見ていきましょう。

便利な関数① WEEKDAY関数

WEEKDAY関数を用いることで、土曜日や日曜日を色付けすることが可能になります。

手順

①日付を入力する

②=WEEKDAY(セルの場所)=任意の数字を入力

任意の数字には、日曜日の場合1、土曜日の場合7と入力します。

例えば、1月1日から1月7日までの日付がB4からH4セルに入力されていて、その中から日曜日を色付けさせたい場合を考えます。まずは、B4からH4セルを選択します。次に、ホームタブの「条件付き書式」をクリックします。

そして、「セルの強調表示ルール」をクリックしたのち、下図の④内の中から適当なものを選びます。

下図の赤枠箇所のプルダウンを選択し、その中から「数式を使用して、書式設定するセルを決定」をクリックします。

最後に、下図の赤枠にある入力欄に、「=WEEKDAY(B4)=1」と入力します。同様に土曜日を色付けする場合は、「=WEEKDAY(B4)=7」と入力します。また、塗り潰しの色は、下図赤枠下の「書式」のプルダウンから変更できます。

便利な関数② TODAY関数

TODAY関数を利用を利用することで、その日の日付を表示させることができます。また、TODAY関数を応用することで、タスクの残り期限を表示させることができます。

手順

①今日の日付を表示させたいセルを選択

②=TODAY()と入力

また、翌日(1日後)の日付を表示させたいときは、「=TODAY()+1」と入力することで可能です。同様に2日後を表示させるときは「TODAY()+2」と入力します。

タスクの残り期限を表示させるには、「タスクの締切日が入力されているセル-TODAY()」で表示できます。例えば、タスクの締切日がA1セルに入力されている場合、「A1-TODAY()」と入力することで、タスクの残り日数を表示させることができます。

便利な関数③ TIME関数

TIME関数を利用することで、時間の足し算なども可能になります。

手順

①足し算の結果を表示させたいセルを選択

②足す時間をTIME(時間,分,秒)の形式で入力

例えばA7セルに9:00と表示されており、B7セルにA7セルの1時間後を表示させたいとします。その場合はB7セルに、「=A7+TIME(1,0,0)」と入力することで計算できます。

同様に、B7セルにA7セルの30分10秒後を表示させるときはB7セルに、「=A7+TIME(0,30,10)」と入力します。

便利な関数④ IF関数

IF関数を用いることで、条件によって表示結果を変更することが可能になります。

手順

① 結果を表示させたいセルを選択

②セルに「=IF(論理式,式が正のときの値,式が負のときの値)」と入力

例えば、A2セルが完了と表示されていたら、何も表示しない(空白を表示する)逆に、A2セルが完了となっていなかったら今日の日付を表示したい場合は、「=IF(A2=”完了”,””,TODAY())」と入力します。

便利な関数⑤ COUNTA関数

COUNTA関数を用いることで、特定の文字などが含まれるセルの数を数えることができます。

例えばシフト管理の際には、出勤と書かれた文字数を数えるなどして出勤日数を表示させることが可能になります。

手順

①結果を表示させたいセルを選択する

②セルに「=COUNTA(範囲)」と入力する

例えば、AA3セルからG3セルまでに文字が入力されているセルの数を数える際は、「=COUNTA(A3:G3)」と入力します。

似た関数として、COUNT関数がありますが、COUNT関数は主に数値を数えるのに使う関数であり、別物なので入力する際は注意が必要です。 

以上、テンプレートの作成に便利な関数でした。次章では、実際にテンプレートを作成する上で感じた疑問点をいくつかピックアップし、解決策を載せました。テンプレート作成で困った点があればご覧ください。

よくある疑問

実際にテンプレートを作成した上で疑問に思った点を6点ピックアップしました。ぜひご活用ください。

疑問① 日付が「####」と表示される

日付を表示させようとした場合、稀に「####」と表示されることがあります。これはセルの大きさに対し文字の大きさが大きいことが原因で発生します。対策方法としてセルを大きくするか、文字の大きさを小さくするとよいでしょう。

疑問② 時間が正しく計算できない

時間を計算しようとする際に、おかしな計算結果が表示されたり、計算できない場合があります。これらはセルの表示形式が時間として設定されていないために起こることがあります。

セルの表示形式の変更方法は、表示形式を変更したいセルを選択し、(MacBookの場合)右クリックして現れる「セルの書式設定」をクリックすることで表示形式を選択できます。

例えば、8/30と10/30を引き算して、表示形式が「d」(dはdayの頭文字)となっている場合、結果は「1」と表示されてしまい、正しい結果である「2ヶ月と1日」とは表示されません。月も表示させるには、表示形式を「mm/dd」などに変更すると良いでしょう。

疑問③ 通知を設定したい

Excelでは簡単に通知を設定することは難しく、関数の知識などが必要になります。以下の記事でリマインダーでの通知について解説しているので、合わせてご覧ください。

Excel 期限が近付いたら通知してくれるリマインダーを作成する方法
( https://blog-tips.sekenkodqx.jp/2019/05/07/excel-reminder00001/# )

疑問④ 日付の表示方法を変えたい

日付の表記方法には、1月1日のように表示するタイプや、1/1のように表示するタイプなど多くの表現方法があります。

このように表記方法を変更するには、表記を変更したいセルを選択し、(Macの場合は)右クリックをすることで表示される「セルの書式設定」をクリックし、自身で表記方法を変更できます。

疑問⑤ 余白を消したい

余白を消すためには、消したい範囲のセルを選択し、右クリックすることで表示される「表示しない」をクリックすることで、余白を非表示にし、消すことができます。

ただし、セルを選択する際に、列や行の数字が含まれる列も選択しないと表示されないので注意してください。

疑問⑥ 印刷したい

プリンターなどでExcelを印刷するには、印刷するワークシートを選択し、ファイルから印刷を選択することで可能です。詳しい方法は、以下の記事をご覧ください。

ワークシートやブックを印刷する
(https://support.microsoft.com/ja-jp/office/ワークシートやブックを印刷する)

以上、よくある疑問でした。次章では、自分でExcelを作るのは大変という方や、自分で作る時間がないという方に向けてテンプレートをいくつか紹介します。

業務を効率化させるスケジュール管理のポイント

スケジュール管理の効果をより効果的にするためには、いくつか重要なことがあります。それぞれ確認していきましょう。

全ての人に使いやすいか

スケジュール管理は、全ての従業員が直感的に使えるものであることが重要です。

例えば操作が簡単で、アプリ操作が視覚的に分かりやすいものを選ぶと良いでしょう。

使いやすいアプリを選ぶことで、ミスが起こりづらくなる他、多くの社員の方が気軽にスケジュール管理できるようになることで、アプリが社内に浸透しやすくなり、スケジュール管理のDX化が進むでしょう。

逆に使いづらいスケジュール管理アプリの場合、使い方で混乱が生じることでミスの原因になる可能性や、使い方がわからない場合の指導などのコストがかかります。

このように使いやすいアプリを利用することで、ミスの減少、スケジュール管理のDX化の浸透により、業務の効率化が可能になるでしょう。

公平なスケジュールになっているか

スケジュールが公平に編成されているかどうかも、業務の効率化において重要なポイントです。

公平なスケジュールでない場合、タスクが多い社員の方と少ない方で不平等感が生じ、ストレスの原因になることが考えられます。

このように、特定の社員の方に業務負担が集中しないよう、タスクの割り当てを慎重に行う必要があります。

視覚的にタスクの進捗や割り当てを確認できるツールを用いることで、各メンバーの負担を均等に分散させることができます。

データを共有しやすいか

データの共有がスムーズに行えることも、効率的な業務運営に欠かせません。

スケジュール管理を共有し、リアルタイムで確認できることで社員の方のタスクの割り振りなどが確認しやすくなります。これにより前項で述べたような公平なスケジュールを作成しやすくなります。

リアルタイムでスケジュールを共有できるツールを使うことで、スケジュールを知らせる時間やスケジュールの確認時間が減少します。

また、口頭で伝えることと違い、アプリなどの文字で伝えることで、伝達ミスの減少といった効果も得ることができるでしょう。

まとめ

今回は、業務で使えるExcelの作り方について解説してきました。Excelはカスタマイズ性が高く、自分好みのスケジュール管理表を作れるため、スケジュール管理ツールとしても利用できます。

Excelの関数や機能を活用し、自身にあった表を作ることで、効率的にスケジュール管理ができるようになるでしょう。

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この記事を書いた人

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