サポスケ資料ダウンロード

作成日:2024年6月6日更新日:2026年9月22日

スケジュール管理が上手い人になる方法|崩れない3つの基準を1週間で作るステップ

コラムその他

この記事を書いた人

藤井友輝

Paintnote株式会社 / 代表取締役 藤井友輝

現場仕事のスケジュール管理に7年携わり、1,300社以上の相談実績をもとに「サポスケ」を開発。現場で磨いた実践的な管理ノウハウを発信中。

スケジュール管理が上手い人になる方法|崩れない3つの基準を1週間で作るステップ

「優先順位も余白も意識しているのに、急な仕事が1つ入ると1日が全部崩れる」 「作業時間を見積もっているつもりなのに、いつも予定より長引く」 「上手い人の特徴を読んで真似してみたが、何が違うのか結局わからない」

スケジュール管理の基本は押さえているのに、それでも予定が崩れる方にとって、「上手い人は何が違うのか」という疑問は尽きないものです。

スケジュール管理が上手い人は、急な変更が入った瞬間に「何を動かして、何を守るか」を迷わず決められます。 決められるのは、判断の材料を先に持っているからです。所要時間の目安・余白の量・崩れたときの戻し方、の3つを数字とルールにして持っている。この3つを本記事では「基準」と呼びます。基礎ができた人が差をつけるのは、この基準を自分の実績から作れるかどうかです。

本記事では、まず基礎ができているかを確認し、そのうえで3つの基準が何に使うものかと、自分の実績から作る方法、それを1週間で身につける手順を曜日ごとに紹介します。読み終えたら、次の月曜から始められる状態になると思いますので、ぜひご覧ください。

目次

応用に進む前に|基礎の3つができているかを確認する

上手い人と下手な人の差は、基礎ができたあとに出ます。基礎の段階ではやることが同じで差がつきません。本記事で紹介する方法も基礎の上に乗せるものなので、まず自分がどの段階にいるかを確認します。スケジュール管理のスキルは、次の3つの段階に分けると整理しやすくなります。

段階

状態

やること

詳しく扱っている記事

苦手→普通

予定を書く習慣がない。書いても見ない

書き出す・1か所にまとめる・毎日見る

スケジュール管理が苦手な方必見!管理のコツとおすすめツールを紹介

基礎

予定は回っているが、詰め込んで崩れる

優先順位(重要度×緊急度)・余白・週1の見直し

スケジュール管理能力を上げる方法8選|必要なスキルと役立つツールを紹介!

応用

基礎はできているが、急な変更で崩れる。戻すのに時間がかかる

目安・余白・戻し方を数字とルールで持つ

本記事

本記事が扱うのは3段目の「応用」です。その前提になる基礎は、次の3つです。1つずつ、自分ができているかを確認してください。

基礎①:予定を入れる前に、重要度と期限で順番を決めている

基礎の1つ目は、予定を入れる前に、そのタスクの重要度と期限を見て順番を決めていることです。

依頼が来た順、思いついた順に予定を入れている状態は、この基礎ができていません。目安は、「今日やること」を並べたときに、なぜその順番なのかを一言で説明できるかどうかです。説明できなければ、先にスケジュール管理能力を上げる方法8選の優先順位のつけ方から始めるほうが早道です。

基礎②:1日の予定に、何も入れない時間を意図して残している

基礎の2つ目は、1日の予定に、何も入れない時間を意図して残していることです。

「たまたま空いている」のと「意図して空けている」のは違います。空いた時間に依頼が入るとそのまま埋めてしまうなら、余白を持っているとは言えません。目安は、1週間のうち、何も入れない時間を先に確保した日が何日あったかです。0日なら、余白の考え方を基礎の記事で押さえてから応用に進んでください。

基礎③:週に1回、終わった予定と終わらなかった予定を見返している

基礎の3つ目は、週に1回、終わった予定と終わらなかった予定を見返していることです。

見返す習慣がないと、基準を作るための「実績」が手元に残りません。目安は、先週の予定のうち、終わらなかったものをいま3つ挙げられるかどうかです。挙げられなければ、まず週1回の見直しの時間を予定に入れるところから始めてください。

3つとも「はい」なら、次の段階に進めます。基礎3つができているのに、急な変更で崩れて戻せないなら、足りないのは「崩れた瞬間に何を動かし、何を守るか」を決める材料です。 次章では、上手い人がその判断に使っている3つの基準と、それを自分の実績から作る方法を紹介します。

基準を作りスケジュール管理が上手くなる方法

スケジュール管理が上手くなる方法は、急な変更が入った瞬間の判断に使う3つの基準を、自分の実績から作ることです。

上手い人と、基礎はできているのに崩れる人の差は、急な依頼が入った瞬間に出ます。崩れる人は「余裕があれば受ける」「なんとか調整する」と、その場で考えます。上手い人は考えません。「今日の予定はもう6割を超えているから受けない」「受けるなら、相手がいる予定は動かさず、今日期限のタスクを余白に移す」と、先に持っている数字とルールで決めます。この判断の材料が基準です。

基準は3つあり、それぞれ決めることが違います。

基準

急な変更のとき、何を決めるか

作り方

数字・ルールの例

① 所要時間の目安

新しく入った仕事が、今日の枠に入るか

実績を3回記録して平均+上乗せ

前回90分→2時間で置く

② 余白の量

受けるか、断るか(または締め切りを動かすか)

運用ルールの数字で決め、崩れた日数で調整する

計画6割・緊急2割・つなぎ2割

③ 崩れたときの戻し方

受けたあと、何を守り何を動かすか

守る順番を先に決めておく

相手がいる予定→今日期限→翌日へ

作る順番も①→②→③です。①の目安がないと今日の枠に入るかが分からず、②の余白の量が決まりません。②の余白がないと、③で戻す時間がありません。

基準①:所要時間の目安|「今日の枠に入るか」を決める

基準の1つ目は、所要時間の目安です。急な仕事が入ったとき、「今日の残りの枠に入るか」を決めるのに使います。

「この作業は前回90分かかった」という実績があれば、2時間の枠が要ると即座に分かります。目安がない人は、感覚で1時間の枠を置いて、はみ出した分で後ろの予定を崩します。目安の作り方は、実績を記録して、そこから出すことです。

実績から目安を作る手順は次の3つです。

  1. 同じ種類の作業を、次に3回やるときに開始と終了の時刻を記録する。 複数の作業を並行していると個別の時間が測れないので、その3回だけは1つの作業に集中して測ります
  2. 3回の平均を「目安の時間」にする。 3回でばらつきが大きければ、多いほうに寄せます
  3. 目安に上乗せ率をかけて予定表に置く。 上乗せ率は、これまで予定を超過した割合から決めます。前回2時間の見込みが3時間かかったなら1.5倍、というように、自分の超過率を係数にします

現場仕事の方は、作業時間・移動時間・段取り時間の3つを分けて記録します。「見積書の作成に90分」と「現場調査に移動込みで3時間」を同じ扱いにすると、移動の長さで予定が崩れます。移動は行き先ごとに、段取り(資料を揃える・道具を積む)は作業ごとに、別の目安として持ちます。

目安ができると、1日に置ける作業の数が決まります。詰め込みすぎは、目安がないから起きます。

基準②:余白の量|「受けるか、断るか」を決める

基準の2つ目は、余白の量です。急な依頼を「受けるか、断るか(締め切りを動かすか)」を決めるのに使います。

「余裕を持つ」ではなく、「1日の予定は6割まで」のように数字で持っていると、「今日はもう入れられない」と言える線ができます。余白は暇な時間ではなく、急な変更を受け止めるための時間です。作り方は、運用ルールの数字で決めて、その数字を守ることです。

実際にスケジュールを回している人が使っている数字の決め方には、次のような型があります。

  • 1日の業務量を6割に抑え、2割を緊急対応、2割を作業のつなぎ(準備・移動・確認)に充てる
  • 1日に締め切りが来る仕事は2件まで。3件目が入ったら、どれかの締め切りを動かす
  • 午前・午後にそれぞれ30分〜1時間、何も入れない枠を置く

どの数字が正しいかは、仕事の種類で変わります。決め方は、まず「6割・2件・30分」のどれかで1週間試し、崩れた日が週に2日以上あれば余白を増やし、0日なら減らす、で自分の数字に寄せていきます。

数字を決めたら、次は守る側のルールです。余白は、決めただけでは埋まっていきます。

  • 余白を割ったら引き受けない。 数字を超える依頼は、その場で締め切りを相談するか、別の日に置きます。管理がどれだけ上手くても、量が多すぎれば崩れます。担当している件数が同僚の2倍だった、というように、上手さの問題ではなく量の問題だったケースもあります
  • 自分で組まなくてよいものは、人に任せる。 「緊急だが重要ではない」仕事は、自分の予定表に置く前に、他の人でできるかを考えます

数字と守るルールがそろった時点で、「今日はもう入れられない」と言える基準ができます。

基準③:崩れたときの戻し方|「何を守り、何を動かすか」を決める

基準の3つ目は、崩れたときの戻し方です。急な仕事を受けたあと、「何を守り、何を動かすか」を決めるのに使います。

受けた時点で、今日の予定のどれかは動きます。このとき戻す順番を持っていないと、崩れた予定を頭から詰め直して後ろの予定が連鎖して崩れます。作り方は、何を守り何を動かすかの順番を、崩れる前に決めておくことです。

上手い人が持っている戻す順番は、次のとおりです。

  1. 相手がいる予定を守る。 打ち合わせ・訪問・納品など、動かすと相手の予定も動くものは、最初に固定します
  2. 今日が期限のタスクを守る。 期限が今日のものは、余白の枠に移して今日中に終わらせます
  3. それ以外は翌日以降の予定化枠に送る。 「今日中にやりたかった」ものは、明日の予定表に着手日を付けて置き直します。頭の中に残さないことが目的です
  4. 動かした予定の相手に、動かした順に連絡する。 連絡は「動かした人」がします

このとき、基準②で確保した余白が「戻すための時間」になります。余白は暇な時間ではなく、崩れたときに使う時間です。崩れる前提で余白を置いているから、崩れても戻せます。

崩れたことで落ち込んで手が止まる場合は、予定を組む段階で「普通に進んだ場合」「最低限これだけできればよい場合」「最悪の場合」の3つを想定しておくと、何が起きても想定の範囲に収まります。

3つの基準は、読んだだけでは自分のものになりません。自分の実績から数字を作って初めて、判断に使えるようになります。そこで次章では、冒頭で予告した「1週間で自分の基準にする手順」を、月曜から金曜まで曜日ごとに紹介します。

1週間でスケジュール管理が上手くなる手順|3つの基準の作り方を曜日に配置する

3つの基準は、1週間で試して自分のものにできます。月曜に余白を決め、週の前半で実績を記録し、崩れた日に戻し方を試し、金曜に見直す、という流れです。手順は次のとおりです。

曜日

やること

作る基準

月

今週の予定を「6割」で組む。何も入れない枠を午前・午後に置く

②

月〜水

同じ種類の作業を3回、開始と終了の時刻を記録する

①

崩れた日

「相手がいる予定→今日期限→翌日へ」の順で戻す。何が崩れたかをメモする

③

金

予定と実績の差を見る。差が大きかった作業の目安を直す。崩れた日が2日以上なら来週の余白を増やす

④・①

月曜:今週の余白を数字で決める

1週間の手順の1つ目は、月曜に今週の余白を数字で決めることです。

先週までの予定表を見て、1日の予定が何割埋まっていたかを数えます。8割以上埋まっていた日が崩れていたなら、今週は6割で組みます。何も入れない枠は、時間帯まで決めて予定表に置きます。「空けておく」ではなく「空きの予定を入れる」と考えると、他の予定に侵食されにくくなります。

火曜〜水曜:3回分の実績を記録する

1週間の手順の2つ目は、火曜から水曜にかけて、同じ種類の作業の実績を3回記録することです。

記録するのは開始時刻と終了時刻だけです。専用のアプリは要りません。予定表に入れた予定の横に、実際の時刻を書き足すだけで、予定と実績が並びます。3回そろったら平均を出し、これまでの超過率をかけて、来週からの目安にします。

崩れた日:戻す順番を試す

1週間の手順の3つ目は、崩れた日に、戻す順番を試すことです。

崩れた日は失敗ではなく、基準③の戻し方を試す機会です。相手がいる予定を先に固定し、今日期限のタスクを余白の枠に移し、残りを翌日に送ります。戻し終わったら、「何が入って崩れたか」「どの予定を動かしたか」を1行メモします。金曜の見直しで、余白の量を決める材料になります。

金曜:予定と実績の差だけを見る

1週間の手順の4つ目は、金曜に予定と実績の差だけを見ることです。

見直しで見るのは2点だけです。予定と実績の差が大きかった作業はどれか、崩れた日は何日あったか。前者は基準①の目安を直し、後者は基準②の余白を増減します。この2点以外は見ません。全部を細かく記録し直したり、見直しに30分以上かけたりするのは、管理のための管理です。差が大きかった作業だけを直せば、基準は毎週少しずつ正確になります。

1週間を回すと、目安・余白・戻し方の3つが、自分の数字になります。翌週からは、月曜の余白の設定と金曜の見直しだけを続ければ、基準は更新され続けます。最後に、ここまでで触れなかった疑問によくある質問の形で答えます。

スケジュール管理が上手い人に関するよくある質問

1-3-5ルールとは?

1-3-5ルールとは、1日にやるタスクを「大きなもの1つ・中くらいのもの3つ・小さなもの5つ」までに絞る決め方です。基準②「余白の量」を数字で決める方法の一種で、時間ではなく件数で上限を持つ方法です。作業の大きさがばらつく仕事に向いています。時間で決める方法(6割・2件)と、件数で決める方法(1-3-5)のどちらが合うかは、1週間ずつ試して崩れた日数で比べてください。

スケジュール管理ができない人の特徴は?

予定を書き出していない、優先順位を決めていない、余白がない、見直していない、のどれかに当てはまる可能性があります。

詳しい内容は以下の記事で扱っておりますのでご覧ください。

関連記事:スケジュール管理が苦手な方必見!管理のコツとおすすめツールを紹介

上手い人はどんなツールを使っている?

ツールの種類はどんなものでも問いません。条件は2つで、予定と実績を並べて見られること、変更が相手に届くことです。紙の手帳でも、予定の横に実績の時刻を書けば1つ目は満たします。

迷うようであればGoogleカレンダーがおすすめです。Googleカレンダーであれば、見やすさ、共有のしやすさ、汎用性などが高水準で使いやすいです。

スケジュール管理の本質は何ですか?

「いつやるか」を先に決めて、崩れたら決めた順番で戻すことです。予定を立てることが本質ではなく、崩れたときに戻せる状態を作ることが本質です。そのために、目安・余白・戻し方の3つを数字とルールで持ちます。

タスク管理が上手い人との違いは?

タスク管理は「何をやるか」を漏れなく持つこと、スケジュール管理は「いつやるか」を決めて守ることです。上手い人は、タスクに着手日を付けて予定に変える瞬間を自分で決めています。

関連記事:スケジュール管理とタスク管理の違い|予定に変える4ステップ

まとめ:上手い人になる近道は、自分の実績を数字にすること

本記事では、基礎ができているかの確認、スケジュール管理が上手い人が急な変更のときの判断に使っている3つの基準とその作り方、それを1週間で身につける手順を紹介しました。

  • 上手い人は、急な変更が入った瞬間に「何を動かし、何を守るか」を迷わず決められる。決められるのは、判断の材料=基準を先に持っているから
  • 基準は3つ。所要時間の目安(今日の枠に入るか)・余白の量(受けるか断るか)・崩れたときの戻し方(何を守り何を動かすか)
  • 基礎(優先順位・余白・見直し)ができているのに崩れるなら、足りないのはこの基準
  • 所要時間は3回分の実績と超過率から、余白は「6割・2件・30分」のどれかから決めて守り、戻し方は「相手がいる予定→今日期限→翌日へ」の順で決める
  • 1週間、月曜に余白を決め、実績を3回記録し、金曜に差だけを見れば、3つの基準は自分の数字になる

スケジュール管理が上手い人になる近道は、上手い人の特徴を真似ることではなく、自分の実績を数字にすることです。今週の月曜から、余白を数字で決めるところから始めてみてください。