サポスケ

作成日:2026年10月25日

LINEで現場予定の履歴が追えない原因とは?対策アプリ5選も紹介

コラムその他

この記事を書いた人

藤井友輝

Paintnote株式会社 代表取締役

藤井友輝

現場仕事のスケジュール管理に7年携わり、1,300社以上の相談実績をもとに「サポスケ」を開発。現場で磨いた実践的な管理ノウハウを発信中。

LINEで現場予定の履歴が追えない原因とは?対策アプリ5選も紹介

「予定に変更があると、また打ち直しになる」 「明日あなたはどこ、というのを毎日LINEで送っている」 「資料を探すのに、またメールを見ることになる」

現場ごとのグループLINEで予定を流しながら、スタッフの割り振りも決めている方にとって、こうした現場の予定の悩みは尽きないものではないでしょうか。LINEは簡単にメッセージを送れるほか、スタッフ全員がすでに使っているため、操作方法を教える必要もない便利なツールです。

LINEに流した現場の予定をあとから追えるようにする方法は、連絡をLINEに残したまま、予定だけを、日付と現場に紐づくアプリへ移すことです。

LINEをやめる必要はありません。

本記事では、予定が追えなくなる原因を3つに分けたうえで、実際にさかのぼる場面、アプリに移したほうがよい3つのサイン、LINEから予定だけをアプリに移す4つの手順、アプリを選ぶときに見る4つの点、そして現場の予定を履歴ごと残せるアプリ5選を紹介します。

目次

LINEに流した現場の予定が追えなくなる3つの原因

予定を追えなくなるのは、運用方法が間違えているからではありません。予定をどこに置いているかで、追えるかどうかが決まります。予定を追えなくなる理由は3つあります。

原因①:予定が新しいメッセージに流されていく

1つ目は、予定が投稿された順に並ぶためです。

予定は本来、日付に属する情報です。「11月14日の現場」は11月14日のところにあってほしいものです。ところがトークルームでは、11月14日の予定は「投稿した時刻」の場所に並びます。そのあとに別の現場の連絡が5件入れば、予定は5件ぶん上に押し上げられます。

これは一部の会社だけの話ではありません。従業員3〜30名の建設会社の経営者・現場管理者108名を対象にした調査では、工程・スケジュールの変更連絡をLINEで共有している会社が66.7%ありました。同じ調査で、トーク履歴を週に1回以上さかのぼっている管理者は32.4%です。

出典:株式会社Archi Village「LINEでの現場管理に関する実態調査」(2026年9月24日公表/調査期間2026年8月10日〜12日/インターネット調査/従業員3〜30名の建設会社の経営者・現場管理者108名)

3人に1人の管理者が、週に1回以上はトークをさかのぼっています。探す作業が、すでに毎週の業務になっているということです。

原因②:トークルームが現場と1対1になっていない

2つ目は、トークルームが現場ごとに分かれていないことです。

トークルームは人が作ります。そのため、何を基準に分けるかは会社ごとにばらばらになります。実際のケースでは、あるビルメンテナンスの会社が、グループLINEを2つ持っていました。分け方は現場ではなく、連絡用と施工写真用という用途でした。写真は写真用のルームに溜まり、その写真がどの現場のものかは、投稿した日付から推測することになります。

分け方は会社によってさらに割れます。建設会社の経営者・現場管理者108名への調査では、1現場あたりのLINEグループ数は2〜3個が32.4%、グループを作らず個別トーク中心という回答が30.6%でした。同じ調査で、写真がどの現場のものか分からなくなった経験は18.5%です。

つまり、トークルームを開いても「どの現場の話か」は決まりません。決まっているのは「誰と話しているか」だけです。現場名から引こうとしたときに手が止まるのは、トークルームが現場で分かれていないためです。

原因③:LINEの予定の機能は、消えるものと誰でも直せるものに分かれている

3つ目は、LINEに備わっている予定の機能そのものの作りです。LINEで予定を扱う機能は2つあり、それぞれ性質が違います。

LINEスケジュール(日程調整)で作ったイベントは、最後に編集した日から1カ月間更新がないと自動的に削除されます。日程は、作成者を含め、招待された人であれば誰でも編集できます。削除できるのは、自分が作成したイベントだけです。

LINEカレンダーの共有カレンダーは、トークルームの参加者が内容を確認・変更できます。参加者が共有カレンダーを作成・編集・削除すると、トークルームに通知が送られます。

ここで見てもらいたいのは、どちらも「予定がいま何になっているか」を見せる作りだという点です。通知はトークに流れますが、その通知もまた、新しいメッセージに押し上げられていきます。

つまりLINEの予定の機能は、誰がいつ何から何に変えたのかという記録を持つ作りにはなっていません。

LINEの予定の機能そのものの使い方は、別の記事でくわしく紹介しています。

関連記事:LINEでスケジュール管理|カレンダーで共有する方法・注意点についても解説!

3つの原因は、どれも予定をどこに置いているかの話です。運用ルールを厳しくしても、置いている場所の作りは変わりません。次は、置いている場所の作りがどの場面で効いてくるのかを見ていきます。

現場の予定を遡る必要のある場面

実際にさかのぼるのはどんなときかを具体的にすると、メッセージに何を残せばよいのかが決まります。場面は4つあります。

場面①:手直しの原因をたどるとき

1つ目は、手直しや不具合が出て、その日に何が起きていたかを確かめる場面です。

確かめたいのは、その日どの現場に誰が入ったか、指示が何だったか、途中で変わらなかったか、の3点です。LINEだけで回していると、この3点がそれぞれ別の投稿に散っています。

実際のケースでは、ある内装工事の会社が、スタッフの割り振りをExcelも使わずLINEだけで組んでいました。1日に動く現場は3〜4件です。この会社では、予定に変更が出るたびにメッセージを打ち直していました。この会社は搬入の連絡を電話でしていたため、別々の現場の搬入日が重なってしまうこともありました。

全体を一覧で見る場所がないと、ダブルブッキングはその場で気がつくことができず、当日になってから気がつくことも多いです。そして当日に何が起きたかを後から確かめようとしても、投稿がトークルームに散ったままだと探すのに時間がかかります。

場面②:取引先から過去の作業を聞かれたとき

2つ目は、取引先や施主から「あのときいつ入りましたか」と聞かれる場面です。

答えるのに要るのは、日付と、入った人と、そのとき渡されていた資料です。問題は、この3つが別々の場所にあることです。

実際のケースでは、ある建設会社が、現場に入る前に営業所や現場担当者からメールで届く書類の日付を、ホワイトボードに書き写していました。1日あたりの現場数が多いため、付随する資料を引っ張り出すのに、またメールを見にいくことになります。この会社の管理者は、メールとホワイトボードとLINEを使っていて情報が分かれてしまい、全部を最新のものにするのが大変だと話していました。

さかのぼる先が3つあると、答えるための材料は3回探すことになります。そして3つのうちどれが最新かは、探し終わるまで分かりません。

場面③:スケジュール管理者が代わったとき

3つ目は、予定を組んでいた人が辞めたり、担当を外れたりする場面です。

このとき引き継がれないのは、予定表そのものよりも、その予定になった経緯です。どの取引先がいつも前日に変更してくるか、どのスタッフとどのスタッフを同じ現場に入れるとよいか。こうした判断の材料は、前任者のLINEのやり取りの中にしかないことがあります。

建設会社の経営者・現場管理者108名への調査では、「担当者交代時に引き継ぎやすい」にあてはまらないと答えた人が50.0%でした。また、過去の写真や指示を探したものの見つけられなかった経験がある人は54.8%です(この設問の回答者は93名)。

2人に1人が、引き継ぎづらいと感じています。予定を追えるかどうかは、人が入れ替わったときにはっきりしやすいと言えます。

場面④:人の稼働を振り返るとき

4つ目は、誰がどれだけ現場に出たかを数える場面です。

誰が何件に出たかという数字は、月末の支払いや翌月の人の配置を考えるときに要ります。この数字を出せるかどうかは、予定を個別に送っているかどうかで変わります。

実際のケースでは、ある内装工事の会社が、工事の予定はカレンダーアプリに入れたうえで、明日の担当だけは「明日あなたはどこの現場ですよ」とLINEで毎日個別に送っていました。一方で、終わったあとの出退勤の時間は、スタッフ本人がカレンダーアプリに入れています。指示はLINE、実績はカレンダーアプリ、という分かれ方です。

指示が個別のトークに入っていると、全体を数えるときに人数ぶんのトークを開くことになります。実績の側だけを数えても、予定どおりだったのかは分かりません。

4つの場面に共通しているのは、探しているのが「その日、どの現場に、誰が入ったか」だということです。

ここで、LINEをやめるべきかどうかは会社によって変わります。1日に動く現場が1件で、連絡も予定も同じ1つのグループで完結しているなら、探すのに困る場面はあまり出ません。変えること自体にも手間がかかるので、困っていないなら急ぐ必要はないでしょう。

つまり、LINEのままで足りている会社もあります。

一方で、当てはまると探す時間が増えていくサインがあります。本記事では、そのサインを次の章で3つ挙げます。1つでも当てはまるなら、現場を単位に予定を持つアプリへ移すことで解けます。

アプリに移したほうがよい3つのサイン

LINEでも、予定を残すことや探すことはできます。トークに書いたメッセージは残りますし、トークルームを開いて虫眼鏡マークからキーワードで探せます。検索画面のカレンダーマークから日付を選べば、その日のトークまで移動することもできます。

次の3つに当てはまる会社では、残っているのに使えない状態になっていきます。1つでも当てはまるなら、移すことを考える時期です。

効いてくるのは、予定が残るかどうかではなく、残り方のほうです。

サイン①:1つの現場に、トークルームが2つ以上ある

1つ目のサインは、現場とトークルームが1対1になっていないことです。

このとき起きるのは、日付で戻っても全体が分からないことです。例えば、カレンダーから11月14日に戻れば、11月14日のトークには行けます。ただしそこに並ぶのは、その日の予定だけではありません。到着の報告も、資材の相談も、別の現場の写真も、同じ順番で混ざっています。しかも戻る先は1つとは限りません。

建設会社の経営者・現場管理者108名への調査では、1現場あたりのLINEグループ数は2〜3個が32.4%、グループを作らず個別トーク中心という回答が30.6%でした。個別トークで割り振りを送っている会社なら、その日の全体を知るのに人数ぶんのトークを同じ日付で開くことになります。

ホワイトボードを撮って送っている場合も同じです。実際のケースでは、ある農業の会社が、Excelも使わず、毎日ホワイトボードに書いた内容を写真に撮ってグループLINEに送っていました。この会社では天候で作業が変わるため、書いた内容が当日に変わるのが日常です。朝の写真と、昼に変更を入れた写真が、同じトークに並びます。

現場を単位に予定を持つアプリなら、現場を先に作って、そこに予定をぶら下げます。進行中と予定中の現場をまとめてカレンダーに出せるものもあります。「その日、どの現場に、誰が入ったか」が、1つの画面で分かるということです。

サイン②:現場写真や予定表の画像を、LINEで送っている

2つ目のサインは、文字ではないものをLINEに流していることです。

LINEのキーワード検索は、文字の一致で動きます。「◯◯ビル」と検索すれば、「◯◯ビル」と打ったメッセージは出てきます。ところが現場写真には文字がありません。ExcelをPDFや画像にして送ったものも同じで、中に現場名が書いてあっても、検索の対象になるのは本文として打った文字のほうです。同じ調査で、写真がどの現場のものか分からなくなった経験が18.5%ありました。検索に出てこないことが、その理由です。

配る運用では、もう1つ起きます。実際のケースでは、あるビルメンテナンスの会社が、前月の20日前後までに予定を決めてExcelでカレンダーのような表を作り、それを画像にしてLINEで送っていました。変更が出ると、関係者が集まって修正し、またExcelをPDFにして送り直します。この会社の方は、そこが手間になっていると話していました。

別のビルメンテナンスの会社も、ExcelをPDF化してLINEのグループに流し、変更があればExcelを直してまたPDF化し、都度最新のものを貼り替えていました。この会社の方は、PDFで誰でも見られるアプリが、そのときLINEだったと話していました。

送り直すたびに、同じ表の古いものがトークに積み上がっていきます。どれが最後に送られたものかは日時を見れば分かりますが、検索で出てきた表が最新とは限りません。

アプリでは、現場ごとにフォルダが用意され、そこに写真や図面を入れる作りになっているものがあります。現場名や工期で絞り込んで探せるものもあります。打った文字ではなく、現場の名前から探せるようになるということです。

サイン③:予定の記録が、担当者個人のLINEの中にしかない

3つ目のサインは、記録が会社のものになっていないことです。

スケジュール管理者が自分のLINEで割り振りを送っていれば、その記録はその人のものです。辞めたり担当を外れたりすれば、会社の側には残りません。「担当者交代時に引き継ぎやすい」にあてはまらないと答えた人が50.0%いるのは、記録が個人のものになっていることとつながっています。

同じ調査では、個人のLINEに会社の情報が残ることに不安を感じている人が44.4%いました。不安の理由として最も多かったのは、退職時に情報を持ち出されることで62.5%です(この設問の回答者は48名)。

アプリのアカウントは会社が発行します。人が入れ替わっても、過去の現場とその予定は会社の側に残ります。残っているかどうかだけでなく、誰のものとして残っているかが変わるということです。

3つとも当てはまらないなら、いまのLINEの運用で足りている可能性が高いと言えます。その場合は、無理に変えずに、現場が増えたときにもう一度見直すとよいでしょう。1つでも当てはまるなら、次の章の手順で移していきます。

LINEから予定だけをアプリに移す4つの手順

3つのサインに当てはまったら、ここから移していきます。スタッフが毎日開くのはLINEですし、協力会社もLINEでつながっているため、連絡までアプリに寄せようとすると移行そのものが止まります。

移すのは予定だけで、LINEは連絡用として残します。

どのアプリにするかは、このあとの2つの章で扱います。ここでは、アプリを決める前後にやることを、順番に並べます。

手順①:LINEの中身を、連絡と予定に仕分ける

1つ目の手順は、いまLINEに流しているものを3つに分けて、移すものを決めることです。

LINEは、その日で終わる連絡、現場に紐づく共有、予定という3つの役割を1つで兼ねています。このうち流れて困るのは、共有と予定の2つです。

LINEに流しているもの

例

扱い

連絡

「いま着きました」「30分遅れます」

LINEに残す。その日で終わる

共有

現場写真、図面、作業指示書

アプリへ移す。どの現場のものかが分からなくなる

予定

誰がどの現場に行くか、工程の変更

アプリへ移す。最新がどれか分からなくなる

分ける作業は、スケジュール管理者が1人でやって構いません。スケジュール管理者が今日LINEに流した投稿を上から10件見て、3つのどれかに振り分けてみると、自社の比率が分かります。連絡ばかりならLINEのままで足りますし、予定と共有が半分を超えるなら、移す効果が大きい会社です。

手順②:予定を書くアプリを1つに決める

2つ目の手順は、予定を書き込むアプリを1つに絞ることです。選び方はこのあとの章で扱うので、ここで決めるのは「1つにする」ということ自体です。

アプリを入れても、LINEにも予定を書き続けると、予定の置き場所が2つになります。そして片方は誤った情報になることもあります。

実際のケースでは、ある内装工事の会社で、スタッフがカレンダーアプリに入れた内容が揃わないとき、管理者がLINEを見直して直していました。正しい内容はLINE側にあり、カレンダーアプリは誤った情報を表示していたということになります。このようなケースは多く聞かれるため、注意が必要です。

誤った情報を見た人が、古い予定で現場に向かうこともあります。情報が複数の場所に散らばっていると、内容が異なる場合に確認の手間がかかったり、間違えて現場に訪問するケースもありうるため、情報は1か所にまとめるほうがよいでしょう。

手順③:2週間だけ、LINEとアプリの両方に書く

3つ目の手順は、いきなり切り替えずに、2週間だけ両方に入れることです。

並走させる目的は、アプリへの入れ忘れが出るかどうかを見ることです。見るのは、スケジュール管理者が毎朝1回、前日ぶんの予定がアプリにも入っているかだけで足ります。

2週間にするのは、1週間だと定期の現場が1巡しかせず、入れ忘れが出るパターンを拾いきれないためです。逆に1か月並走させると、LINEの側が本番のままになり、切り替えの判断が先送りになりがちです。

手順④:LINEに予定を書くのをやめる日を決める

4つ目の手順は、LINEに予定を書くのをやめる日を、先に決めてスタッフに伝えることです。

やめるのは予定の書き込みだけで、連絡はそのままLINEで続けます。スタッフには「明日からは予定を見るのはアプリ、連絡はこれまでどおりLINE」と伝えます。

日を決めずに並走を続けると、予定がLINEに書き込まれ続けます。1件でも書き込まれると、見る側は両方を確認することになり、結局どちらも信用されなくなります。

4つの手順のうち、どのアプリにするかが関わるのは手順②です。次は、そのアプリを選ぶときに見る4つの点を挙げます。

アプリを選ぶときに見る4つの点

ここで挙げる4つは、このあとの比較表の列と同じです。自社に当てはめながら読んでみてください。

見る点①:現場名から、その現場の予定と資料に行けるか

1つ目は、現場名から、その現場の予定とやり取りと資料がまとめて出てくるかです。

カレンダーには大きく2つの作りがあります。人や部署を軸に予定を並べるものと、現場や案件を軸に予定がぶら下がるものです。前者は「今日は誰が何をするか」を見るのに向いていますが、「あの現場で何があったか」を引くときには、日付を覚えている必要があります。

確かめ方は簡単です。スケジュール管理者が体験版で現場を1つ作り、そこに予定と写真を入れたうえで、現場名から両方に行けるかを見ます。行けなければ、探す手がかりは日付だけになります。

見る点②:ためられる量と数に上限がないか

2つ目は、ためていける量と数に上限があるかです。

上限は3か所に出ます。保存できるデータ量、作れる現場の数、そしてアカウントの数です。どれか1つでも上限に当たると、現場や取引先ごとに場所を分ける運用に戻ることになります。

実際のケースでは、あるエアコン工事の会社が、元請ごとにカレンダーを作って分けていたところ、作れるカレンダーが20個という上限に当たり、それ以上増やせなくなっていました。この会社では現場写真もLINEで撮って送っていましたが、量が多すぎることが課題になっていました。

現場や取引先ごとに場所を増やしていく方式は、どこかで上限に当たります。上限がいくつかは、選ぶ前に見ておくとよいでしょう。

見る点③:協力会社を追加費用なしで入れられるか

3つ目は、社外の人を入れられるか、入れると費用がかかるかです。

ここを外すと、移したはずの予定がまたLINEに戻ることがあります。実際のケースでは、ある配管・設備工事の会社が、自社のスタッフのぶんは費用を払ってビジネスチャットを使っていました。ところが協力会社はそのアプリを登録していないため、協力会社への共有だけは口頭と電話とメールとLINEに戻っていました。この会社の方は、費用がかからないのであれば10数人は入れたいと話していました。

協力会社に出てもらう現場があるなら、社外のアカウントの扱いは料金と同じくらい先に見ておく項目です。

見る点④:いまLINEでしている連絡も、同じアプリでできるか

4つ目は、連絡の機能があるかどうかです。

連絡をLINEに残すと決めた場合でも、現場に紐づく連絡(「この壁の仕上げはどちらですか」など)は、アプリの側にあったほうが後から引けます。ある配管・設備工事の会社の方は、チャットは欲しい、これがなかったら連絡手段は個人のLINEになる、と話していました。

連絡を分けるか、まとめるかは会社によって変わります。決め方は、その連絡を半年後に読み返すかどうかです。読み返す連絡はアプリの側に置き、読み返さない連絡はLINEのままで構いません。

4つの項目が決まれば、あとはそれを満たすものを選ぶだけです。次は、4つの項目で比較したアプリを紹介します。

LINEの現場予定を履歴ごと残せるアプリ5選

アプリを選ぶときに見る4つの点に沿って比較します。料金は変わる可能性があるため、検討するときは各社の公式サイトで確かめることをおすすめします。

アプリ

予定と現場の紐づき

過去の蓄積の上限

社外メンバーの扱い

連絡の形

料金

サポスケ

案件が予定の大元。1案件に複数の予定がぶら下がる

案件ごとにフォルダが自動生成される

制限ユーザーは担当案件だけを閲覧

案件チャット・スケジュールチャットが各1つ

個別見積もり

テラ施工管理

現場ごとのトーク+カレンダー。現場名・工期・完工日で検索できる

写真ストレージ無制限

公式に記載なし

現場ごとのトーク

完全無料

KANNA

案件カレンダーに進行中・予定中をまとめて表示

保存可能容量200GB/400GB/1,000GB

他社アカウント数は全プラン無制限

プロジェクトごとのグループチャット

要問い合わせ(初期費用0円)

現場ポケット

工程管理機能+現場ごとのトーク

アカウント数・データ容量・現場登録数がいずれも無制限

アカウント数無制限

現場ごとのトーク

年間契約 月額13,500円(税抜)

LINE WORKS

人・組織の単位のカレンダー

FREEはストレージ合計5GB

LINEユーザーとのトークがFREEで可

LINEに近いトーク

FREE 0円/STANDARD 450円/ADVANCED 800円

どれを選ぶかは、4つの点のどこで詰まっているかで決まります。現場名から引けないことが問題なら上の3つ、人を入れると費用が膨らむことが問題ならKANNAか現場ポケット、まず無料で試したいならテラ施工管理、LINEの形を変えたくないならLINE WORKSです。

サポスケ|案件に予定とやり取りをまとめる

サポスケは、「案件」を予定の大元に置いている点が、ほかの4つと違います。予定を単独で作るのではなく、案件を先に作り、その案件に対して予定をいくつもぶら下げる作りです。案件に入れた住所などの情報は、2つ目以降の予定に自動で引き継がれます。

案件を大元に置く作りは、過去を探すときに効いてきます。案件ごとにフォルダが自動で生成され、画像・PDF・図面をそこに紐づけられます。管理者は、案件一覧からその案件のファイルを一覧で見て、一括ダウンロードもできます。チャットも案件に紐づいていて、案件チャットとスケジュールチャットが、1つの案件・1つの予定につきそれぞれ1つだけ存在します。トークルームを人が作る方式ではないため、「どの現場のやり取りか」が運用ルールではなく構造で決まります。

協力会社には制限ユーザー機能を使います。制限ユーザーは、自分の担当案件しか閲覧できず、担当案件配下の予定しか作成・更新できません。サポスケは現場仕事向けに作られているため、ガントチャートでの長期の工程管理ではなく、日々の割り振りを決める使い方に寄っています。長い工期を線で引いて管理したい場合は、工程表を持つアプリのほうが合います。

料金は個別見積もりとなっており、プランと利用人数に応じて変わります。無料で使えるプランはありません。

サポスケの料金を問い合わせる

テラ施工管理|完全無料で現場ごとのトークと全現場のカレンダーを持つ

テラ施工管理は、完全無料で使える点が、ほかの4つと違います。Terra DX Solutions株式会社が提供していて、登録社数は6,000社以上です。

使いはじめは現場の登録からで、画面上部にチャット、現場、カレンダー、報告書が並びます。現場一覧には検索条件が用意されていて、現場名・顧客名で探せるほか、現場の進捗(施工前・施工中・完工)で絞り込んだり、工期や完工日の期間を指定して探したりできます。つまり、現場名からも日付からも引ける形です。写真はストレージ無制限で保管でき、現場の地図登録、日報管理、出面管理、報告書作成もあります。

テラ施工管理は無料のため、まず予定をLINEの外に出してみるという試し方ができます。一方で、社外のメンバーを何人まで入れられるかは公式に記載がないため、協力会社を多く入れる前提なら、問い合わせて確かめてから決めるとよいでしょう。

テラ施工管理の公式サイトを見る

KANNA|案件カレンダーで進行中と予定中をまとめて見られる

KANNAは、社外のアカウントを何人入れても追加費用がかからない点が、ほかの4つと違います。全プランで他社アカウント数が無制限と公式に明記されています。

予定は案件の中にあり、案件の見方が3つ用意されています。管理者は、案件一覧で詳細情報を確認し、案件ボードで進捗フェーズを視覚的に把握し、案件カレンダーで進行中・予定中のすべてのプロジェクトをカレンダー形式で一覧表示できます。工程表はドラッグ&ドロップで作成・調整でき、全プランに付きます。チャットはプロジェクトごとにグループを作れます。写真や図面も案件に集約されます。

自社のアカウント数はライトが10アカウント〜、ベーシックが20アカウント〜、エンタープライズが25アカウント〜です。保存可能容量はそれぞれ200GB、400GB、1,000GBです。誰がいつ操作したかを追う監査ログは、エンタープライズだけに付きます。料金は3プランとも公式に金額の記載がなく、見積もり依頼が要ります。初期費用は0円で、無料トライアルは14日間です。

KANNAの料金を問い合わせる

現場ポケット|アカウント数とデータ容量に上限がない

現場ポケットは、ためていける量と数に上限がない点が、ほかの4つと違います。アカウント数、データ容量、現場登録数のいずれも無制限です。アステックペイント株式会社が提供しています。

機能は6つで、工程管理機能、トーク機能、写真管理機能、日報機能、報告書作成機能、顧客管理機能です。現場ごとのトークと工程管理が同じアプリの中にあり、現場を増やしても登録数の制限に当たりません。アカウント数が無制限のため、協力会社やスタッフを人数で絞る必要もありません。

料金は年間契約が月額13,500円(税抜)、月額契約が月額15,000円(税抜)です。初期費用は要相談となっています。人数ではなく会社単位の料金のため、人数が多いほど1人あたりの負担は下がり、人数が少ないと割高になります。

現場ポケットの料金を見る

LINE WORKS|LINEに近い形で連絡ごと移せる

LINE WORKSは、いまのLINEの使い方をほとんど変えずに移せる点が、ほかの4つと違います。FREEプランでも「LINEユーザーとのトーク」が使えるため、LINE WORKSを入れていない協力会社やスタッフとも、個人のLINEのままつながれます。

FREEプランは30人まで使えて、トークのほかに掲示板、カレンダー、タスク、アンケートが含まれます。ストレージは合計5GBで、Driveは含まれません。

ただし、カレンダーは人や組織の単位で動きます。現場(案件)を軸に予定とやり取りと資料がまとまる作りではないため、「現場名から、その現場の予定と資料に行けるか」は、ほかの4つより弱くなります。また、誰がいつ何をしたかを会社として追う監査ログは、FREEでは2週間ぶんでダウンロードできません。監査ログの期間はSTANDARDで6か月、ADVANCEDで制限なしです。トークのアーカイブは月額300円〜の別オプションになります。料金はSTANDARDが1ユーザー月額450円(年額契約)、ADVANCEDが800円(年額契約)です。月額契約の場合はそれぞれ540円、960円になります。

LINE WORKSの料金を見る

比較表と5本を通して見ると、無料で始められるものほど、会社として記録を追う機能は上位プランに寄っています。KANNAの監査ログはエンタープライズだけ、LINE WORKSの監査ログはFREEで2週間です。誰がいつ予定を変えたかを説明する必要がある仕事、たとえば原価の根拠を示す、客先に経緯を報告するといった場面があるなら、その機能がどのプランに付くかを先に見ておくとよいでしょう。逆に、探せればよいのであれば、現場名から引けるかどうかで選ぶほうが、日々の使いやすさにつながります。

よくある質問

LINEのトーク履歴は、日付を指定して探せますか

日付での検索はできます。トークルームの虫眼鏡マークから検索画面を開き、カレンダーマークをタップして日付を選ぶと、その日のトークまで移動できます。キーワードでの検索も、トークルーム内とトークのタブの両方からできます。ただし検索に出てくるのは文字として打った内容で、写真や画像にした表の中身は対象になりません。調査では、過去の写真や指示を探して見つけられなかった経験がある人が54.8%(回答者93名)でした。

LINEで作った予定は、誰が変えたか分かりますか

LINEスケジュールの日程は、作成者を含め、招待された人であれば誰でも編集できます。LINEカレンダーの共有カレンダーも、トークルームの参加者が内容を確認・変更できます。どちらも、変更があったことはトークルームへの通知で分かりますが、その通知も新しいメッセージに流されていきます。

LINEのイベントで作った予定は、いつまで残りますか

LINEスケジュールのイベントは、最後に編集した日から1カ月間更新がないと自動的に削除されます。削除できるのは自分が作成したイベントだけです。毎月のように触る予定であれば残りますが、終わった現場の予定は更新が止まるため、1か月後には消えていることになります。

LINEをやめないと、予定は管理できませんか

やめる必要はありません。ここまでに紹介した4つの手順は、連絡をLINEに残したまま、予定だけを移すやり方です。スタッフが毎日開くのはLINEですし、協力会社もLINEでつながっています。そこを無理に変えようとすると、移行そのものが止まります。

協力会社にも予定を見せたい場合、費用はかかりますか

費用の扱いはアプリによって変わります。KANNAは全プランで他社アカウント数が無制限、現場ポケットはアカウント数が無制限です。サポスケは制限ユーザー機能で、担当案件だけを見せる形になります。LINE WORKSはFREEプランでもLINEユーザーとのトークが使えます。自社のアカウントぶんだけ費用がかかり、社外は無料というアプリが多いため、見積もりのときに社外の扱いを確かめるとよいでしょう。

まとめ

LINEに流した現場の予定が追えなくなるのは、運用のせいではなく、予定を置いている場所の作りのためです。予定が投稿順に流れ、トークルームが現場と1対1になっておらず、LINEの予定の機能も記録を残す作りにはなっていません。

ただし、すべての会社が変えるべきだという話ではありません。トークに書いたメッセージは残りますし、日付でも文字でも探せます。1日1現場で、連絡も予定も1つのグループで完結しているなら、いまのままで足ります。

移すかどうかは、3つのサインで決まります。1つの現場にトークルームが2つ以上ある、現場写真や予定表の画像をLINEで送っている、予定の記録が担当者個人のLINEの中にしかない。1つでも当てはまるなら、残っているのに使えない状態が進みます。

予定をさかのぼる場面も決まっています。手直しの原因をたどるとき、取引先から過去の作業を聞かれたとき、スケジュール管理者が代わったとき、人の稼働を振り返るときの4つです。どれも探しているのは「その日、どの現場に、誰が入ったか」です。

やることは、LINEをやめることではありません。連絡はLINEに残したまま、予定だけを、日付と現場に紐づくアプリへ移します。手順は、LINEの中身を仕分け、予定を書くアプリを1つに決め、2週間だけ両方に書き、LINEに予定を書くのをやめる日を決める、の4つです。

アプリを選ぶときに見るのは4つです。現場名から予定と資料に行けるか、ためられる量と数に上限がないか、協力会社を追加費用なしで入れられるか、いまLINEでしている連絡も同じアプリでできるか。まず無料で試すならテラ施工管理、協力会社が多いならKANNAか現場ポケット、現場名から一式を引きたいならサポスケ、LINEの形を変えたくないならLINE WORKSが候補になります。

サポスケで現場の予定と履歴をまとめる

サポスケは、現場仕事のスケジュール管理に特化したサービスです。本記事で挙げた4つの点に、次の機能が対応します。

見る点

対応する機能

現場名から、その現場の予定と資料に行けるか

案件に対して予定をぶら下げる作り。ファイル管理機能で現場ごとに資料や写真を保存・整理し、過去情報の検索を効率化

ためられる量と数に上限がないか

CSV取込・出力機能で稼働実績をCSV形式で出力。案件ごとのフォルダに画像・報告書が蓄積

協力会社を追加費用なしで入れられるか

制限ユーザー機能で協力会社に担当案件のみへのアクセス権を付与。協力会社機能で自社スタッフと協力会社の予定を統合表示

いまLINEでしている連絡も、同じアプリでできるか

チャット機能で現場ごとに分けられた連絡・確認ができ、他現場との混同を防止

サポスケにはほかに、定期スケジュール機能で「毎週〇回」などの定期契約を自動でカレンダーに反映し、モニタリング機能でスタッフの作業開始・終了状況をリアルタイムに一覧表示します。報告書機能では、アプリで作業報告を作成・提出できます。

機能や導入の進め方をまとめた資料をご用意しています。

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